教員採用試験の模擬授業対策どうする?頻出テーマ・練習のコツも紹介!

教員採用試験において、模擬授業は合否を左右する要素のひとつです。
限られた時間で分かりやすく授業を行い、指導力や表現力をアピールする必要があります。
ここで「何から準備すればよいのか分からない」「練習の進め方が不安」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、教員採用試験の模擬授業でよく出るテーマや対策方法を解説します。
教員採用試験の模擬授業対策が不安な方、教育現場で求められる能力は何か知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
教員採用試験の模擬授業とは?特徴を解説
教員採用試験の一部である模擬授業には、下記の特徴があります。
- 実際の授業を想定して行われる
- 試験自体は5〜15分程度と短い
- テーマは当日・事前いずれかのタイミングで知らされる
試験の内容や仕組みを知っていないと、直前で慌てることになりかねません。模擬授業の試験の流れや、対策に必要なポイントをチェックしましょう。
実際の授業を想定して行われる
教員採用試験の模擬授業は、実際の授業現場を想定して行われるのが特徴です。教室に見立てた会場で、試験官や他の受験者を児童・生徒と仮定し、黒板や教材を使いながら授業を展開します。
模擬授業では、下記を含む教員としての「授業力」が試されます。
- 話し方
- 児童・生徒への問いかけ
- 黒板を使った解説
- 問いかけのタイミングなど
授業の内容だけでなく、態度や声の大きさも評価対象となるため、実際の授業を意識した演出が重要です。
試験自体は5〜15分程度と短い
模擬授業の試験時間は自治体によって異なるものの、一般的には5〜15分程度と非常に短いです。限られた時間の中で、授業開始からクロージングまでを簡潔に構成しなければなりません。
模擬授業では、話すスピードや時間配分に注意しつつ、伝えたい内容を的確に絞り込む力が求められます。時間の感覚を身につけるためにも、事前の対策やシミュレーションは必須と考えておきましょう。
テーマは当日・事前いずれかのタイミングで知らされる
模擬授業のテーマは、自治体によって「事前に提示される場合」と「当日その場で知らされる場合」があります。事前にテーマを渡される場合は直前の対策、当日の場合はアドリブ力や臨機応変な対応が求められる要素です。
いずれの場合でも、基本的な単元を複数パターン練習しておくことで、さまざまなテーマに対応しやすくなります。不安を減らしたい方は、早めに自治体ごとの出題傾向を調べておくことが大切です。
教員採用試験の模擬授業の頻出テーマ
教員採用試験の模擬授業における頻出テーマは、大きく下記4ジャンルに分けられます。
- 教科指導
- 生徒指導
- 学級指導
- 道徳指導
それぞれどのようなテーマが出題されやすいか紹介します。模擬授業試験の傾向を押さえるうえでの参考にしましょう。
教科指導|国語や英語など特定の教科を扱う
教員採用試験で最もよく出題されるのが、算数や国語、理科、社会といった主要教科を扱う授業(教科指導)です。「分数の計算」「説明文の読解」など、学年別の単元を短時間で指導する形となります。
教科指導テーマで重視されるポイントは、児童・生徒の理解およびアウトプットを促す工夫です。教科書レベルの知識だけでなく「どこでつまずきやすいか」を押さえて指導に反映させると評価につながります。
生徒指導|いじめやSNSの使い方など現代社会の課題がメイン
生徒指導に関するテーマでは、いじめ対応やSNSの正しい使い方といった「現代的課題」に関するテーマが出されやすいです。内容だけでなく、子どもたちの心に寄り添う姿勢や安心できるクラス環境をどう作るかも問われます。
「誹謗中傷を見かけたときの対応」や「友達とトラブルになったときの気持ちの整理」など、具体的なシチュエーションを想定して対策を行いましょう。知識を教えるだけでなく、自分ごととして児童・生徒に考えさせる授業を展開するのがポイントです。
学級指導|集団行動や役割分担に関する内容が出題されやすい
学級指導に関するテーマでは、クラスの「運営」に関する授業が求められます。下記のように、児童・生徒それぞれが自分の役割を理解し、行動できるよう指導するのが大切です。
- 係活動の役割
- 学級委員会について
- 学級目標の設定など
学級指導に関するテーマの模擬授業においては、クラスという小社会で児童・生徒が人間関係を築くための「話し合いの方法」や「意見をまとめる手順」を伝えるのがポイントです。
道徳指導|思いやりや命の大切さを考えるテーマが多い
道徳指導に関するテーマでは「友達を思いやる」「命の大切さを考える」といった心情に関わるテーマが多く出題されます。限られた時間の中で、児童・生徒が「自分の価値観を見つめ直す時間」となる時間を提供することが大切です。
教材としては物語や実話、ニュース記事を題材にするケースが多い傾向にあります。ただ一方的に話すのではなく、児童・生徒への問いかけや意見交換を促すのがポイントです。
教員採用試験の模擬授業では何を見られる?押さえておくべきポイントとは
教員採用試験の模擬授業では、授業そのものの進め方に関するスキルはあまり重視されません。試験において見られるポイントは、主に下記のとおりです。
- 児童・生徒への真摯な対応
- 教材への理解と活用力
- 限られた時間での授業作り
- 教員としての立ち振る舞いなど
模擬授業では、板書や発問のテクニック以上に「子どもをどう見て、どのように関わろうとしているか」が重視されます。話し方や授業に向かう姿勢も評価の対象となるため、教員としての所作を意識して臨みましょう。
教員採用試験の模擬授業はどう対策する?練習のコツを紹介
教員採用試験の模擬授業対策は、下記の手順で行うことが大切です。
- まずは授業の「ゴール」を設定する
- 質問中心に授業を組み立てる
- 児童・生徒一人ひとりに対して丁寧にレスポンスする
ステップごとの注意点も紹介します。模擬授業の流れを組み立てるヒントを見つけましょう。
まずは授業の「ゴール」を設定する
模擬授業では、時間が限られているため、最初に「何を理解させたいか」を明確にすることが重要です。単元全体のゴールではなく、今回の模擬授業での到達目標を具体的に設定しましょう。
「児童・生徒に図形の公式を覚えさせる」「体言止めの意味を理解してもらう」など、シンプルかつ測定可能なゴールが理想です。授業のゴールをはっきりさせると、内容の取捨選択や時間配分がスムーズに行えます。
質問中心に授業を組み立てる
模擬授業で重視されるのは、説明の上手さよりも「子どもとどう関わるか」です。教員が一方的に話すよりも、問いかけを通じて思考を促す形式が求められます。
児童・生徒に対して「なぜそう思ったの?」「他に良い方法はあるかな?」など、子どもが率先して頭や手を動かしたくなる質問をすると、教師との間で自然なやりとりが生まれます。
児童・生徒一人ひとりに対して丁寧にレスポンスする
模擬授業では、児童・生徒一人ひとりへ向けた反応やリアクションも評価されます。「ありがとう」「面白い考えだね」といったフィードバックで、児童・生徒が安心して発言できる雰囲気をつくりましょう。
実際に目の前に子どもがいなくても、想定して受け答えを演じるのが大切です。「一人ひとりを大切にする姿勢をどこまで持てるか」で、教員としての資質が試されます。
教員採用試験の模擬授業に関してよくある質問
最後に、教員採用試験の模擬授業に関してよくある下記の質問へ回答します。
- 模擬授業でボロボロになる人の特徴は?
- 模擬授業なしの自治体はある?
- 模擬授業の対策は一人でもできる?
- 模擬授業の練習を恥ずかしいと感じる人におすすめの方法は?
記事で触れていない内容についても、参考情報として目を通しましょう。
模擬授業でボロボロになる人の特徴は?
模擬授業でボロボロになる人の特徴を一言で表すと、とにかく「準備不足」です。準備不足のまま本番に挑むと、焦りから話がまとまらず空回りしてしまいます。
とくに授業構成が曖昧だったり、板書や展開のイメージが不十分なままだったりすると、進行中にパニックになるケースもあります。本番で自信を持つためには、ゴールを設定して繰り返し練習することが大切です。
模擬授業なしの自治体はある?
一部の自治体では、模擬授業を課さずに筆記試験や個人面接、集団討論のみで選考を行うところがあります。とくに小規模自治体や独自性の強い選考方針を持つ地域にその傾向が多いです。
しかし、教員採用試験の内容はどの自治体も毎年変わるため、公式の募集要項や直近の試験情報を確認することが大切です。
模擬授業の対策は一人でもできる?
結論、一人でも十分に対策は可能です。しかし、客観的な視点が抜けがちになる点には注意しましょう。
模擬授業の対策を一人で行うときは、内容を録画して振り返ると姿勢や話し方、テンポなどを自分自身でチェックできます。話す内容を紙に書き出したり、実際に声に出して通してみたりするのもおすすめです。できれば生徒役を誰かに頼んで、相手の反応も踏まえた練習を行いましょう。
模擬授業の練習を恥ずかしいと感じる人におすすめの方法は?
人前で話すのが苦手な方は、まずは一人で部屋にこもって声に出して練習するのがおすすめです。スマホで動画を撮影し、再生して確認するだけでも表情や声のトーン、言い回しの癖に気づけます。
慣れてきたら、信頼できる友人や同じように教員を目指す仲間に協力してもらうための練習会を開くのも効果的です。無理せず、少しずつ場数を踏むことで自然と自信が育まれます。
教員採用試験の模擬授業対策には「あらら先生教採合格塾」がおすすめ
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